【2分で解る】日本の芸能人と政治的発言
今、Twitter上では芸能人による検察庁法改正案に対する反対運動が巻き起こっています。我々はこれをどのように捉えたらいいのでしょうか?
芸能人による政治的発言は海外では日常茶飯事です。また、日本でも今回が初めてではありません。
海外や日本での前例を基に、今回の件について紐解いていきましょう。
目次
海外芸能人の政治的発言は?
米国を例にします。まず解りやすいところからです。
大統領選挙の際に、米国の芸能人は支持候補者を表明することが少なくないです。また、特に環境問題で政治的発言をするセレブが沢山います。
【ジョニー・デップ(2016)】
ドナルド・トランプがアメリカの大統領に選ばれたりしたら、歴史的に考えて面白いことになるだろうね。だって、僕たちはアメリカ最後の大統領を見ることになるから。そうなったら[大統領選のシステムは]機能しなくなってしまうよね。
引用元:RollingStoneJapan
この背景にあるのは、2つです。
- そもそも政治的思想を持つように教育されている。
- リベラル派や環境保護派あることがファッションの一つになっている。
日本の芸能人の政治的発言は?
翻って日本です。
記憶に新しいところでは、ローラが以下のような発言をして話題になりましたよね。
【ローラ(2018)】
We the people Okinawaで検索してみて。美しい沖縄の埋め立てをみんなの声が集まれば止めることができるかもしれないの。名前とアドレスを登録するだけでできちゃうから、ホワイトハウスにこの声を届けよう。
引用元:HUFF POST
ところがこの政治的発言で彼女は評判を落とすことになりました。
何故でしょう?いろいろな声がありましたが纏めると以下です。
- 影響ある立場なのに不勉強なまま発言したと捉えられた。
- 賛否両論ある中で基地賛成派からのヒンシュクを買ってしまった。
- そもそも芸能人でしょ?という先入観とのギャップ。
ここで、米国との違いを見てみましょう。
何故、米国では許されて日本では受け入れられないのか?
まず一点目。上でも述べたとおり、米国では誰もが政治的思想を持つことが自然という風潮があります。そして二点目。リベラルであることがファッションとなっているだけでなく、たとえ反対者がファンから離脱しても影響は少ないのです。彼らのマーケットは全米ですし、人によっては全世界だからです。
そもそも検察庁法改正案とは?
以下の内容です。
【検察庁法改正案】
検察庁法改正案は検事総長以外の検察官の定年を現在の63歳から65歳にする内容だ。63歳で「役職定年」を設けるが、内閣が認めれば次長検事や検事長ら幹部は最長66歳まで留任することができる。検事総長の勤務は最長68歳まで延ばすことが可能になる。
引用元:日本経済新聞
今、大企業では定年退職の時期を遅らせています。これは人生100年時代への対応です。企業側は人手不足解消として、国側は社会保障費削減を目的として働ける人には極力長く働いてもらおうという方針です。
すると、これは公務員にも当てはまるので、今回の検察庁法改正案は国家公務員の定年延長の一環という公明党山口代表の説明も納得です。
国民の疑問の根源は、何故、今?ということなのではないでしょうか?
タイミングは大事です。
今回の検察庁法改正案に対する芸能人の反応について
twitter上では、5月8日からのわずか3日間で芸能人を中心に470万件の抗議ツイートがあったようです。芸能人も相当数含まれていたそうです。
ここで、疑問がわかないでしょうか?
- みんな理解して反対しているのかどうか?
- なぜ、今、芸能人が?
芸能人を卑下するつもりはありません。
但し、肖像権云々に対する反対運動であればしっくりするが、なぜ検察庁法改正案?なぜ今?という疑問が残る。
今回の検察庁法改正案への政治的発言の真意は?
ここで一つの考察を加えたい。
この騒動の数日前には「種苗法改正案」に関する情報をTwitter上で収集している芸能人がいました。種苗法の基礎から学び、反対するための問題点を探っているように見えました。
今回も同じ様相を呈しています。おそらく多くの芸能人は、申し訳ないが、あまり理解していないと考えるのが合理的です。また、何故、今、検察庁法改正案?という疑問はネットのどこを見ても拭えませんでした。
ということは、インフルエンサーとして誰かに依頼されたという線も捨てられないのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしょうか?
タレントのローラによる政治的発言は、今の日本の土台では受け入れられませんでした。今回も同様のことが起きているようです。これは、米国との教育差や芸能人の対象マーケットの差が要因のようです。
そして突然の検察庁法改正案反対!については、何となく背中を押している団体(?)の存在を感じずにはいられないのではないでしょうか?