【銀行員】出向は左遷という嘘

元銀行員です。
今回は、銀行員の左遷についてお伝えします。
少なくとも

出向=左遷

は嘘です。

しかしながら、左遷は存在します。
その実態を知りたい方はこの先をお読みください。

目次

銀行員にとって出向とは?

そもそも、銀行員は出世する人としない人というのは予め決められています。
詳しくはこちらをご覧ください。↓

極一部の出世コースに乗った人以外にとっては、出向というのは当たり前に起こる現象です。
悪いことや失敗をしなくても、必要に応じて出向します。

例えば、水色のメガバンクでは「One MIZUHO」というスローガンがありますよね?
これは、銀行を中心に子会社の信託銀行や証券会社等を含めたグループでお客様の期待に応えるという意味です。
ですので、親会社の銀行と子会社との間で人事交流が盛んになるのは納得いきますよね?
実際に、メガバンクではかなりの割合で出向経験者がいるのです。

銀行員の出向先の種類

では、銀行員の出向先には子会社以外にどのような先があるのでしょう?
下にリスト化してみました。

  1. グループの中心的な子会社(証券会社、信託銀行、リース会社、等)
  2. グループをバックアップする子会社(〇〇サービス、〇〇センター、等)
  3. 官公庁(経産省、厚労省、国交省、等)
  4. 公的団体(〇〇機構、〇〇財団、等)
  5. 金融機関(地銀からメガバンクへ、等)
  6. 合弁会社(銀行が一部出資して設立した企業)
  7. 民間企業(顧客)

どうでしょう?
ありとあらゆる場所に銀行員を派遣しているということになります。

そして出向させる目的としては大きく分けて3種類です。

  • グループ間連携(❶)
  • 顧客リレーション・情報収集(❸❹❺❼)
  • 業務領域拡大(❻)

ん?❷は???
先をお読みください。

どういう銀行員が出向する?

上でも少し触れたように、普通に誰でも出向します。
極一部の背番号組を除いては・・・。

なので、出向した人が仕事できないとかいうわけではないです。
ましてや何か悪いことや失敗をした人でもないです。

しかも、人によっては人事異動が2回連続で出向(出向先Aから出向先Bへの異動)というケースも見てきました。

半沢の出向は左遷ではない!?

人気ドラマ半沢直樹では、主人公の半沢は銀行の子会社である証券会社に出向させられます。
飛ばされたという描かれ方ですが、少なくとも現代では、左遷で子会社の証券会社ということはないです。

上でも説明したとおり、証券会社は重要なグループ会社なので、バリバリの銀行員でも普通に出向する先です。

では、左遷の場合どうなるのかは、ここから先をお読みください。

銀行員の左遷とは?

銀行員で左遷と言う場合、以下の原因によって起こった異動を指します。

  1. 何か悪いことをした(規律違反、セクハラ、パワハラ、表に出せない法律違反、等)
  2. 何か失敗をした(役員の期待に全く応えられなかった、看過できない損失を出した、等)

銀行員の左遷先の種類

そして、上の原因により、左遷させられる先は大きく分けて以下の2種類です。
これしかありません。

  • グループをバックアップする子会社(上の出向先❷)
  • 銀行内の顧客とは絶対に接触しない部署(内部監査部、等)

もちろん、これらの会社・部署の人が全員左遷させられて来たというわけではありません。
立派に職務を果たすために出向や異動で来た人が殆どです。

どういう銀行員が左遷させられる?

上でも触れたとおり、悪い事もしくは失敗をした人が左遷の対象です。

私が見てきた限り、中堅以上で圧倒的に多いのはセクハラです。
やっぱり銀行員はストレスがたまりますからね・・・。
でも、絶対にダメです。

若手で多いのは行内書類の偽造です。
これは、きついノルマに追われた挙句、書類を偽造して成果を上げてしまうというようなパターンです。
これも勿論ダメです。

まとめ

銀行員の場合、特にメガバンクでは子会社を含めたグループでの一体運営に重きを置いています。
ですので、半沢直樹のように証券会社に出向しても、「飛ばされた」わけではないのです。

少なくとも現代では。

そして、もう一つ最後に言わせてください。

確かに悪いことや失敗をして左遷させられる人は存在しますが、銀行員全体の数から見ると極僅かです。
むしろ、銀行員は他のビジネスマンよりもコンプラ意識も高く、品行方正は社会人であることは間違いないです。

コメントを残す