【不動産投資】不動産屋が絶対に教えないNCF

金融マンです。
これを読んでいるあなた、不動産投資を考えていませんか?
そして、必ず「ネット利回り」を比較するでしょう。
はっきり言って、それだけでは不十分です。
大事なのはNCFです!

この記事では、不動産ファイナンスも手掛けてきた金融マンとして、実は最も大事なNCFについて説明します。

この記事を読めば、不動産屋に対してマウントポジション取れます。

目次

不動産屋のセールストーク

あなたが不動産屋に行ったとします。
こんな会話がなされます。

不動産屋   「この物件なら毎月の賃料が20万円なので、利回り8%です。」
サラリーマン 「すごい!高利回りですね!」
不動産屋   「はい。でも管理費や固定資産税がかかるので8%よりは下がります。」
サラリーマン 「・・・なら、賃料からこれら経費を引いた金額で比べればいいのね。」
不動産屋   「そのとおり!」

ま、ここまでは誠実な不動産屋なら教えてくれます。
そしてこれ、NOI(Net Operating Incom)といって、以下の式で計算されます。

NOI = 年間家賃収入 - 年間定常支出(管理費・修繕積立金・公租公課・保険料・等)

そして、NOIの利回りがネット利回りというものです。

不動産投資の核心

サラリーマン

NOIで比べればいいのでは?

金融マン

不動産投資は数年間に渡ります。
その間には不動産特有のイベントが待っています。
これらの経済的影響も考慮する必要があります!

サラリーマン

えっ!
どんなイベント?

金融マン

マンションを念頭に置くと、
特に気を付けるべきはこれ。
① 大規模修繕工事
② 管理費の値上げ

なぜ大規模修繕が要注意?

小規模修繕(OPEX)も大規模修繕(CAPEX)も、投資対象が分譲マンションであれば修繕積立金として毎月徴収されます。

しかしながら、殆どの分譲マンションで修繕積立金が不足している状態です。
その驚愕の事実がこれ!

引用元:国交省HP

ということは・・・。
そうなんです、いざ大規模修繕を行う必要が生じた際に、積立金が足りないというマンションが3棟に1棟以上の割合であるのです。
そうすると、各区分所有者から一時金を徴収するか借入をするかしかないのです。
いずれも区分所有者の負担になります。

つまり、NOIには含まれない支出が発生する可能性があるということです。
投資前には、修繕積立金が十分か否か特別会計をしっかり確認しましょう。

なぜ管理費の値上げが要注意?

修繕積立金と同様、管理費も不足してくるマンションが多数あります。

この原因は、マンションデベロッパーが売りやすくするために、当初の設定金額を低く抑えているためです。
管理費も修繕積立金も低い方が買いたいと思いますよね?

ということで、管理費も途中で値上がりしがちです。
管理組合での決議事項ですので、あなた一人が反対しても値上がりします。

つまり、これもNOIには含まれない支出が発生する可能性があるということです。
投資前には、現状の管理組合の一般会計にどれだけ余裕があるかをしっかり調べましょう。

NCFとは?

ここまでの説明でだいたいお分かりですよね?

不動産屋では、定常的な経費を差し引いたNOIまではたいてい教えてくれます。
しかしながら、上で説明したような突発的な支出は自分で予測するしかないのです。
この突発的な支出も加味した正味収入がNCF(Net Cash Flow)です。

NCF = NOI ー 突発的な支出(想定される一時金や値上げ相当分)

サラリーマンの不動産投資にはNCF

とくに、サラリーマンの不動産投資にはNCFを意識することが大事です。

サラリーマン

なんで?

金融マン

潤沢な預貯金はないですよね?
融資を活用して物件買いますよね?
元利金弁済原資はNOIではなくNCFになります。

サラリーマン

そっか!
NCFだけで弁済できる金額までしか借りるなということね?

金融マン

そういうことです。
何が起きても返せる金額までしか借りないようにね。

まとめ

いかがでしょう?

特にネット上で不動投資用不動産をみてみると、せいぜい「ネット利回り」=NOI利回りまでしか表示されていません。

大事なのはNCFです!

しっかり確認してから投資しましょう!

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